比田井天来先生と井原思斉


中央の力強い書、これは、比田井天来先生の書
当社の二代目井原思斉へ贈られた書です。
写真右の書は、比田井天来先生の奥様 比田井小琴さんの書
繊細なかな文字です。
思斉は、比田井天来先生とも奥様 比田井小琴さんとも交流がありました。

天来先生が旅立たれる直前、弊社2代目の思斉(しせい)はその病室にいたようです。
人生を共に歩んできた思斉はどんな思いだったのでしょうか。
天来先生が最後まで書と向き合った当時の記録と絶筆が残っています。
絶筆は長野県佐久市の天来記念館に所蔵展示されています。
http://www.shodo.co.jp/hidaitenrai/tenrai06/tenrai06-01/
2020年冬 比田井天来先生没後80年
弊社創業120年&天来先生没後80年
この奇縁を記念して企画製造した「天来清玩」と共に歴史を紐解いてみたいと思います。
天来清玩のモデルとなったのが
「華蔵山主珍玩(けぞうさんしゅちんがん)」

弊社二代目の井原思斉が「天来先生の望む筆を作りたい!」と試みた羊毫の筆です。

この筆を研究して、現職人が製造、そして
天来門流の先生方に試し書きしていただき、アドバイスを賜りながら
完成した筆が「天来清玩」です。
数種類の山羊毛を配合し、やや先梳きにつくられている作りなので
重厚感のある線で古典臨書用としてお使いいただけます。
筆にも流きがありますので最近あまりない作りですが
天来先生が大事にしてきた「古典臨書」の為の筆として
是非、その書き味を感じていただきたいです。
現在の「華蔵山主珍玩」は規格が違いますが天来書院さんで同名の筆があります!
http://www.shodo.co.jp/bunbou/123/

この筆を使用したYouTube動画もあります(天来書院さん作成)
0:20~0:50辺り…です。
天来清玩と華蔵山主珍玩
どちらも仿古堂作です。
こうして、井原思斉の筆づくりへの想いは、現在の職人にも受け継がれています。
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